スタートレック・ビヨンドであのアジア人キャラがゲイに!

mrkato

2016年10月21日、これを書いている本日より全国で公開がスタートしたシリーズ最新作「スタートレック・ビヨンド(STAR TRECK BEYOND)」。

正直言うと、「スタートレック」シリーズは完璧に門外漢。「スターウォーズ(エピソード4新たなる希望)」公開以来のSF大作映画熱に乗って1979年に公開された「スタートレック」映画版第1作を見て、その世界観に乗り切れず脱落。以降の映画もTVシリーズも全くノーチェックでした。

しかし、新作「スタートレック・ビヨンド」には注目せざるをえません。それは、あの有名なアジア系キャラクターがゲイであったという設定になっていると聞いたからなのです。

カミングアウトした日系俳優ジョージ・タケイ

「スタートレック・ビヨンド」は2009年にJ.J.エイブラハムズが手がけた「スタートレック」リブート版(再起動)の第三弾。オリジナルシリーズの日本語版ではミスター・カトーという役名で知られる日系俳優ジョージ・タケイが演じたヒカル・スールー役を、韓国系の役者ジョン・チョウが演じています。

ジョージ・タケイは2005年に西海岸のゲイ・コミュニティ誌でカミングアウト。2008年には20年の付き合いになるパートナーのブラッド・アルトマン氏と挙式しました。

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■参考記事
男同士でついに結婚式!日系俳優ジョージ・タケイ21年交際の同性の恋人とゴールイン

 

以降、ジョージ・タケイはゲイのアクティビストとしての活躍も目立ちます。

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2015年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(現・レインボーリール東京)で上映された「イート・ウィズ・ミー」にはジョージ・タケイ本人役として出演。画像は、息子がゲイだと知ってショックを受けた母(⬅️ジョージ・タケイだと気づかない)から、ゲイに対する偏見や息子の愚痴を聞かされる印象的な場面。

スタートレックはダイバーシティ(多様性)の具現化

2016年で生誕50周年を迎える「スタートレック」シリーズ。オリジナルのTVシリーズが放送開始された50年前にはかなり革新的なキャスティングや設定が為されていました。日系アジア人であるジョージ・タケイの起用もその一つですし、主役のカーク船長と黒人女性通信官とのキスシーンも描かれました(⬅️人種差別が激しい米南部ではこのエピソードは放送されなかった)。
当時、ジョージ・タケイはプロデューサーのジーン・ロッデンベリーに同性愛についても取り上げるべきでは? と提案したが時代的に実現できなかったという。

参考記事
「スター・トレック」ミスター・カトー役ジョージ・タケイ、”船長”との不仲を回顧

ところが、今回の新作「スター・トレック・ビヨンド」では、ジョン・チョウ演じるヒカル・スールーがゲイだという設定が描かれていると、ジョン・チョウが明らかにしました。
監督のジャスティン・リンと脚本のサイモン・ペッグは、LGBTQIコミュニティに対して熱心な活動を続けるジョージ・タケイに対するリスペクトの念から、ヒカル・スールーが同性愛者であるという設定を加えたという。
ジョージ・タケイはこの件に関しては複雑な心境を抱いている模様。ジーン・ロッデンベリーが作り出したヒカル・スールーというキャラには同性愛者という設定はなく、プロデューサーの意思に反する改変なのではないか? という疑問が大きい模様。それよりも新たにセクシャル・マイノリティのキャラクターを登場させるべきでは、と映画の制作前にサイモン・ペッグには語っていたという。
それに対し、サイモン・ペッグは下記の声明を発表している、

「僕はジョージ・タケイのことを、心から尊敬します。彼は、勇気、愛、ユーモアにあふれ、僕に多くのインスピレーションを与えてくれます。しかし、スールーに関しては、お言葉ではありますが、反対です。新しいキャラクターを出してくることはもちろんできましたが、そうすると、観客は、最初から『ゲイのキャラクター』と受け止めてしまいます。その人をきちんと人間として見る前に。それだと、形だけの平等主義になりませんか? スールーはすでに『スター・トレック』のユニバースに長い間存在し、観客に良く知られているからこそ、ふさわしかったのです。なぜなら、彼の性的指向は、彼がもつ多くの側面のひとつにしかすぎず、キャラクターを定義するものにはならないからです。観客は、『スター・トレック』のユニバースには、最初からLGBTのキャラクターがいたのだと納得するでしょう。ゲイのヒーローは、新しくも、奇妙でも、なんでもないのです。もうひとつ大事なことですが、僕らは、スールーがゲイであることを隠していたとはしていません。そんな必要は、ないですよね? ただこれまで話題に上らなかっただけです」

参考記事
「スタトレ」スールーをゲイにすることに、ジョージ・タケイは反対だった。

ジョージ・タケイの考えからも、サイモン・ペッグの考えからも、「スター・トレック」を愛していることと、LGBTQIに対して真剣に考えていることが伝わってきます。
これを知ると、門外漢だからなどと逃げずに「スター・トレック・ビヨンド」ときちんと向き合ってみないといけないという気持ちになってきました。

ちなみに予告編を見ると、難しいことは抜きに「面白そう!」だと思えます。

ちなみに、ミスター・スポックを演じているザッカリー・クイントは2011年にカミングアウト。現在はパートナーであるモデルのマイルズ・マクミランと同棲中だそうです。

画像引用元 http://eigajoho.com/?p=8618
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http://eigajoho.com/?p=8618
画像引用元 http://celebfashion937.blog.fc2.com/category16-1.html
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スター・トレック・ビヨンド公式サイト

About itaru 24 Articles
元・月刊Gーmen編集長。LGBTQI(セクシャル・マイノリティ)に関わる様々な事柄を取材・分析して、誰でも分かりやすい平易な言葉でお伝えしていくことを使命と感じています。

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